jomon-venus’s diary

書き溜めてたやつを解放するブログ

言葉つなげ

 

あまり関係のなさそうな2つの単語をつなぎ合わせるのが好きだ。わたしは頭が疲れているとき脳内に単語がぽんぽん湧いてくる。それらをつなげてメモすることで、脳内の騒がしさを抑えることができる。たとえば、

 

 

人生で一番有益な情報

 

純粋なインスタグラマー

 

チケットが手に入らない地面師

 

トスカーナ地方のラクロス

 

トルクメニスタンの信号機

 

アゼルバイジャンの手旗

 

トルネード・ナスビ

 

ケシカスのゴミ公園

 

歩道の投稿

 

ジャニスの制裁

 

登校日のシカ

 

痩せられる日食

 

三日三晩寝ずにつくった鏡餅

 

チャンスを掴んだ金字塔

 

メモる警官

 

あまりあるサクラ

 

なんてことないボンクラ

 

野菜畑の警告

 

 

こんな調子だ。結構楽しい。

わたしの新学期あるある2選

 

新学期にありがちなこと、言い換えれば"あるある"なるものを2つほど、あげさせていただきます。他の人にとっては"ないない"かも!でしょう!ね!

 

 

①階段の降り方が分からなくなる

普通は階段を降りるときって何も考えてるはずないんですが、なぜだか新学期には階段の降り方を忘れてしまいます。階段の降り方を忘れたときのアテクシの頭の中がどんな感じか記述いたしますと、

「よぉし、階段、降りるぞ〜!(強い決意)まずは右足を降ろして、と。次は左足ね。左足を降ろして、と。あれ?いま左足降ろしたかな?降ろしてないかも。いや、降ろしたか。じゃあ次は右足かな。え?さっきと段差の高さ変わった???怖っ!!!左右交互に足を出すと転びそうだから右足だけで降りようかな。あれ?降ろし方が分からん!!!どうしよ!あ!あ〜〜〜(踏み外す)」

てなもんです。なんだか、一段一段の高さが変わり、傾き、ぐにゃぐにゃになっているように思えるのです。手すりにしがみつかなければ降りられないのです。転びそうになるわ時間かかるわで面倒すぎます。

 

 

②トイレの夢を見る

トイレの夢を必ず見ます。それもきれいじゃなくて、いつも水があふれ出しています。そんなトイレを見てるときの気持ちは、「うわ、汚な〜」だけではなく、めちゃくちゃな不安があります。便器から水がうわんうわんあふれ出すそばで、不安な気持ちでいっぱいでなすすべなく立ち尽くすアテクシ。現実世界で、トイレから水(というか泡?)がわき出るところに幼少のころに出くわしたことがあるのですが、実際、恐怖で固まりました。ハリーポッターのボガート(まね妖怪)退治の授業で、ハリーの前でボガートが真っ黒なディメンターに姿を変え、ロンの前で巨大蜘蛛に姿を変え、マルフォイの前でヴォルデモートに姿を変えるなか、わたしの前では水がうわんうわんあふれ出すトイレに姿を変えるのでしょう。それを見てわたしは恐怖のあまり泣きながらうずくまり、リディクラス!と唱えることも忘れ、あふれ出た水で服をびしょ濡れにしてしまうでしょうね!

 

 

 

以上、わたしの新学期あるあるです。新しい環境ってストレスフルだし不安だしで、そういった気持ちがもろに現れたのがこの2つなんだと思います。

 

 

 

UFOを見た

 

UFOを見たことがある。これを言うと、大抵の人は「あらら」という顔をするのだが。この人、UFOを信じてて、それに見たことがあるとか言ってるよ、あらら。

 

そう思われたって、見たことがあるんだから仕方がない。

 

 

 

 

小学2年生の、夏だった。午後の授業が終わって、帰りのHRだった。自分の祖母であってもおかしくないような先生が連絡事項をつらつらと話している。

 

ふと、窓の外を見た。

 

大きな大きな入道雲だ。先生の声はバックグラウンドミュージックとなって、その入道雲に見入った。もくもくと、教室の天井を覆っていくような、大きな大きな夏の入道雲、、、

 

 

の隣に何かがあった。水色の麦わら帽子だ。空と全く同じ色をした、小さな麦わら帽子。小さいけれど、不思議とはっきりその形を見ることができる。

 

UFOだ。間違いない。隣の席の人に言おうか。いやいや、HR中だからまだ言えないや。(わたしの小学校は、先生が厳しくて、私語をしたらめちゃくちゃ怒られちゃうのだ。)

 

誰かに言えないんだったら、見失わないように、ずっと見ててやる!

 

「父と子と聖霊のみなによって。アーメン。」

 

帰りのお祈りが始まったって、見ててやるぞ!!

 

「めぐみあふれる聖マリア、主はあなたとともにおられます…」

 

……あ。入道雲はあんなに大きいけれど、風に流されていく。ゆっくりと、ゆっくりと、水色の麦わら帽子に近づいていっているのだ。

 

まずい!このままだと見失ってしまう!

 

「あなたは女のうちで祝福され、ごたいないのおんこ、イエスも祝福されています…」

 

入道雲の端が、麦わら帽子のつばに触れる。植物プランクトンがゾウリムシに食べられるときみたいに、触れたところから飲み込まれていく。

 

「神の母、聖マリア、わたしたち罪人のために、神に祈ってください…」

 

麦わら帽子は、見えなくなった。

 

「アーメン」

 

 

「きょうつけ。」

 

窓に駆け寄る。

 

「れい。」

「先生、さようなら!みなさん、さようなら!」

 

 

 

UFOは、もう見えない。

 

 

 

「ねえ、いまさ、UFOそこにいたんだけど。」

近くにいた子に言えば、それを聞いた周りの子たちも窓に手をついて空を見上げた。

「どこ?」「どこ?」

 

「…もう、見えなくなっちゃったけどさ」

 

みんなで見上げる空には、もくもくとした入道雲があるだけだった。UFOを飲み込んでしまった、入道雲。みんなにとっては、いたって普通の、夏の入道雲

 

ひとり、ふたりと帰っていき、わたしだけが入道雲を見ていた。風が入道雲を動かしていったが、さっきまでUFOがあったところには、何も残っていなかった。入道雲がUFOを連れて行ってしまったのだった。

 

 

 

仕方ないなあ。帰るか。それにしても、暑いなあ。

アブラゼミが、夏をより夏らしくするなか、汗を拭き拭き、家へ帰った。

 

 

 

 

 

 

夏の入道雲のなかに、UFOはまだいるのだろうか。また夏が来て、空を見上げたら、あのとき見たみたいなもくもくとして大きな入道雲がある。風が入道雲を運んだあと、ひょっこりと水色の麦わら帽子が現れてくれるような気もする。

 

 

 

 

 

パスタを食べる

一人分の乾麺がボウルの水を吸いきって、ボウルの金属までも吸い取り始めたちょうどその頃。

 

 

人差し指の先端から第二関節くらいの大きさの銀の円盤が窓にコンと当たって、真下のお堀に落ちた。ポチャという音とともに拡がった同心円に驚いたアメリカザリガニは蓮の葉の裏に隠れた。

 

しばらく経てば、驚きも平常心へと戻り、つまらなさそうに蓮の茎を切り取っていく。根と切り離された蓮の葉はゆらっと漂って、でもどこへ行くというのでもない。ひっくり返って光を反射して浮いていた円盤を鯉が食べた。鯉の胃の中で円盤は別にどうというわけでもなく、順当に消化されていくのだろう。

 

 

そんなことを思いながら、ぶよぶよに伸びた麺を私は左手で鷲掴みにして食べた。

右手にボウルを持ち、開いた所々の穴から松林を眺めれば、ボウルの内部に緑が万華鏡の如く反射する。それと同時に、胃袋が蠕動運動してふやけた小麦粉と金属とを分離した。小麦粉はやがて十二指腸に送り込まれ、金属もまたどうというわけでもなく、消化されていくのだろう。

 

 

 

おしまい。